NASAで戦う黒人女性を描いたドリームをエンジニアなら見ておくべし!

1960年代のNASA

いまから,60年近く前の1960年代は,アメリカとソ連の熾烈な宇宙開発レース真っ只中。

今のような数値解析ができるようなコンピュータもなければ,そもそも文章すらタイプライターの時代。

ロケットの軌道計算や強度計算は,人間がやっていました。もちろん当たり前といえば当たり前ですが。。。

いまや,並列計算機で凄まじい数の四則演算をこなせるコンピュータですが,手書きの紙でプログラミングするFORTRANですらまだ導入されかけるという時代。

そんな中,人を載せたロケットで周回軌道に宇宙船をのせて無事に地球へ帰還させるというミッションができたというのが正直驚きです。 これを知るだけでも見る価値アリです笑

www.foxmovies-jp.com

あらすじ

そうはいっても,そんなこと知らないよって人が大半でしょうけど,別にその凄さがわからなくても登場する3人の女性の姿がかっこよいいい映画です。

youtu.be

そのNASAには,計算係として働く,黒人女性がいました。当時はまだ差別があり,白人の男性と同じ土俵で仕事ができているとは言えない状況。そんな中,少しずつマーキュリー計画に関わるにつれ,信頼を勝ち取り,黒人女性が差別や偏見と戦いながら有人宇宙飛行へと挑戦していくNASAを描いた映画です。

見どころ

  1. とにかく人力作戦で黒板に計算しまくってるw
  2. FORTRANを動かすIBMが一部屋もある。
  3. 意外と60年代のアメリカは女性が活躍している!

こんなところでしょうか。とにかくびっくりしたのは,黒人白人問わず,技術的な分野のマネージャークラスにも女性がある程度いたんだなというところです。

製造業の会社に務めていますが,女性の技術職ってほんとに少ないんですよね。(作ってるものが女性にウケないっていうのもあるかw)

マーキュリー計画って何??

マーキュリー計画(マーキュリーけいかく、英: Project Mercury)は、1959年から1963年にかけて実施された、アメリカ合衆国初の有人宇宙飛行計画である。これはアメリカとソビエト連邦(以下ソ連)の間でくり広げられた宇宙開発競争の初期の焦点であり、人間を地球周回軌道上に送り安全に帰還させることを、理想的にはソ連よりも先に達成することを目標としていた。計画は、空軍から事業を引き継いだ新設の非軍事機関アメリカ航空宇宙局によって実行され、20回の無人飛行 (実験動物を乗せたものを含む)、およびマーキュリー・セブンと呼ばれるアメリカ初の宇宙飛行士たちを搭乗させた6回の有人飛行が行われた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/マーキュリー計画ja.wikipedia.org

マーキュリー計画というのは,月面着陸を目指したアポロ計画以前に59年から63年にかけてアメリカで実施された,有人による地球静止軌道飛行です。

この映画では,フレンドシップ7と呼ばれる宇宙船が対象になっています。これは,アメリカが初めて人を乗せて地球を3周回ったという歴史的な宇宙船。

このマーキュリー計画が成功したからこそ,二度目の有人飛行ジェミニ計画や,後々の月面着陸のアポロ計画につながっているのだなと考えると,非常に歴史的快挙のプロジェクトですね。

まとめ

理系的な映画は日本では敬遠される傾向があるため,感動的な裏話などが主役になってしまいがちですが,この映画は数式や公式など出てくるものの,そこまでマニアックな話はないですし,何より黒人女性というマイノリティが活躍するというわかりやすいストーリーなので,受け入れやすいのではないかと思います。

是非劇場に足を運んでみてください。 アポロ13が見たくなりました笑

filmarks.com

おまけ

原作は日本語訳されて販売中!読んでみようかな!